お花の豆ちしき

植物と肥料の話

 お花をきれいに咲かせたり、長く楽しむためには『肥料を与えてください』とお花屋さんなどで言われますが、どうして肥料が必要なんでしょう?植物はもともと、森林や野原などの大自然の中で生き生きと育っていたものです。そこでは、枯草や動物の糞などが微生物などによって分解され、その養分が自然の肥料となって植物を育んできました。
 ところが、私たちはそんな自然を、家庭でも手軽に楽しみたいという気持ちから、植物を小さな鉢に入れて楽しむようになりました。こうなると、自然の中にいたような環境とは全く違い、植物にとっては養分を補給する手段がなくなってしまったのです。そこで、私たちが毎日食事をとるのと同じように、植物たちにも肥料を与え、生き生きと育つお手伝いをしなければならないのです。

Q.どんな肥料を与えればいいの?
 ひとくちに肥料と言ってもお花用、野菜用、観葉植物用、果樹用など様々な肥料が市販されています。それぞれ成分が違い、用途の違う肥料を与えても植物は思うようには育ってくれません。どんな植物に肥料を与えたいのか、それをよく見極めて肥料を選んでください。

Q.肥料はいつ与えたらいいの?
 肥料は、植え付ける前に与える元肥と、生育期に与える追肥に大別されます。植物には、生育期と身体を休める休眠期がありますが、追肥は休眠期に与えても吸収せず土を悪くする恐れがあるので、基本的に植物の生育期に与えるようにします。ちなみに、洋蘭は花が咲いている時が、休眠期に当ります。

Q.活力剤は肥料とは違うの?
 アンプル型の活力剤をよく見かけます。これにも、窒素・リン酸・カリの肥料の3大要素が入っているものがありますが、ごく少量の含有量しかなく肥料とは呼べません。夏バテの回復や日光不足などに効果がありますが、肥料は別にしっかりと与えてください。