お花の豆ちしき

切花を長く美しく保つには

せっかくのきれいな花。少しでも長く楽しみたいものです。

置き場所に注意する
 花はできるだけ低温のところに置きましょう。  気温が低いと水が濁りにくくなります。また、花の呼吸がゆっくりになるため、エネルギーの消費量が少なくてすむので、その分長持ちするのです。だからといって、エアコン(冷房)の吹き出し口の近くに置くのは良くありません。エアコンの風が直接当ると植物が乾燥するうえ、花びらの薄いものや茎の細いものは傷みやすくなるからです。
 直射日光の当る所やテレビ・ガスレンジの上など、熱くなるところも避けましょう。気温の差が大きいと花の消耗が大きくなり、その分寿命が短くなってしまいます。見やすくて環境の良い場所に置くことが花を長持ちさせる秘訣です。

切り戻しをする
花の水揚げが悪くなってきたり、切り口が傷んできたら、切り戻しをしましょう。茎の根元から1〜2センチの所を水切りし、茎がヌルヌルしていたら花瓶も洗ってあげます。

水は毎日取り替える
花を生けたら、水は毎日新鮮なものに取り替えましょう。茎の切り口から出てくる有機物にバクテリアが発生して水を腐らせてしまうからです。特に、夏場や水の濁りやすいキク類やガーベラなどを生けたときはこまめに替えましょう。ただし、延命剤を使用している場合は、毎日取り替える必要はありません。

水の量に注意する
 花は吸い上げた水を葉から蒸散し、花瓶の水も蒸発します。そのため、花瓶には水をたっぷりと入れてあげましょう。しかし、アイリスやグラジオラスなどは吸水性がとても良いので、深水にすると花が早く咲き終わってしまうことがあります。また、ガーベラなども茎が腐りやすいので、やはり水を少なめにします。吸水性スポンジに生けたアレンジメントのように、水を取り替えることができないものはつい、水やりを忘れがちですが、まめに霧吹きで霧を吹いたり水差しでの水の補給をしてあげましょう。
 以上のようなことに注意して、こまめに手入れをしてあげれば花も美しく咲き続けます。切花も生き物です。愛情を込めて可愛がれば、花もそれに応えて長く楽しませてくれるはずです。