お花の豆ちしき

観葉植物の器と水遣り

「観葉植物を素焼きの鉢に入れて育てていたらカビが発生した」という話をよく聞きます。
素焼きの鉢は空気や水分を通し、「呼吸する」ので、植物には良い素材なのですが、置き場所や管理によってはカビが発生しやすい素材でもあります。

カビが発生する原因
カビは湿気を好みます。カビが発生するということは、土が常に湿った状態にあるということが考えられます。周囲の湿度が高ければ、ますますカビは発生しやすくなります。
ランの愛好家の方の温室などを拝見すると、器には緑色のカビがびっしりと付いていることがあります。ラン温室は高温多湿の状態に保ってあるので、カビが繁殖しやすい環境になるということです。
しかし、室内で、しかも生活の場で楽しむ観葉植物の場合、見た目も不快ですし、健康への影響を心配されることもあるでしょう。

適切な水遣りとは
植物にとって、水は欠かせないものです。しかし、土が常に湿った状態は植物の成長や健康には好ましくありません。植物の根は、土が乾いた状態で活発に伸びようとします。いつもジメジメした土では、根は伸びるどころか「根腐れ」を起こすこともあるのです。
一般的に植物の水遣りは、土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出すほど、一度にタップリと与えます。こうすることで、土中の空気も入れ替わり、新鮮な空気が供給されます。
給水と乾燥を適度に繰り返すことで、水と空気が循環し、植物は生き生きと成長するのです。

素焼きのデメリットは?
素焼きの器の場合、カビが発生しなくても、水と一緒に塩分がしみ出して、器の表面にカビのような細かい結晶が発生することがあります。また、一度カビが繁殖した器は、多少洗ったり消毒した程度では深くまで入り込んだカビを完全に取り除くことは難しいものです。
屋外であれば、多少のカビは気になりませんし、器の外側にも水がかかって流されるので、塩分の結晶が気になるほどたまることも少ないと言えます。
室内の生活の場所では、多少のカビや汚れでも気になってしまうのは、仕方のないことでしょう。

観葉植物に適した器は?
室内で楽しむ観葉植物の器としては、釉薬のかかった器が無難な選択と言えます。
カビが発生した素焼きの鉢は、屋外用に転用して、観葉植物は釉薬のかかった鉢に植え替えるのがお勧めです。
観葉植物には、空気清浄や癒しという目的の他に、インテリアとしての役割もあります。最近では、さまざまな色や形、素材の器が出回っています。家具を選ぶように器を選んではいかがでしょうか。

植え替えの相談はお気軽に
花メイトでは、観葉植物や器を単品で販売するだけでなく、お気に入りの器に植え替えたり、寄せ植えにしてお渡しすることも行っています。
また、ご家庭で楽しんできた観葉植物を持ち込んでいただき、違う器に植え替えたり、別の植物を加えて寄せ植えに仕上げることもできます。
お花屋さんの仕事は店頭にある商品をただ売るのではなく、お客様の希望でさまざまにアレンジすることです。育て方や管理方法も含め、お気軽にご相談ください。